なんちゃってモンテッソーリ教育の失敗

我が家では長男が赤ちゃんの時にモンテッソーリ教育を知り、取り入れていました。

ちゃんと本を読み、様々なネット上の記事も読みました。考え方も理解したつもりでした。幼児教室もモンテッソーリ教育に近い考え方なので、それらの考えに沿って育児をすれば大丈夫!と思っていました。

その結果、いわゆる「2歳のイヤイヤ期」は難なく乗り越えました!

このまま順調にいく・・・と思っていましたが、

魔の3歳児   →   4歳の壁   →   5歳の反抗期

これなんだー!2歳のイヤイヤ期だけじゃない!

普段の様子

実際、長男5歳ごろから、次男3歳ごろから色々なことがうまくいきませんでした。

朝起きてこない→起きたらまずはソファでゴロン→朝食できているのに休憩→座っても食べ始めない→朝食終わらない・・・朝起きてここまでで約1~2時間。

着替え前にいったん休憩→1枚脱いでは遊ぶ→パンツ姿で談笑→着替えながら遊ぶ・・・はい、ここだけで1~2時間。

歯磨きの声掛け→洗面所で水遊び→歯磨きくわえたまま遊びだす→洗顔一瞬、もちろん目ヤニよだれ食べかす付きのフルコース・・・これだけで余裕で30分。

朝起きてこないのに、これだけ時間かかって間に合う?否!間に合いません。私の車送迎なのである程度時間の融通はききますが、もちろん間に合いません。

優しく声掛け時間を教える早くするように言う早くしなさい早くしろーーー!!

と、毎日毎日怒っていました。

帰宅後も当然、

幼稚園リュック、ジャンパー、靴下が家の至る所に散乱→制服のまま遊びだす→怒られて制服を散乱させてパンツで遊ぶ→怒られて服を取り出して遊ぶ→やっと着る・・・これで2時間。

散乱した物たちを片づけるように言う→一つ片づけては遊ぶ・・・・これも最低1時間

夕食は朝食と同じなので割愛。

お風呂に入るように言う→裸んぼで動き回る→洗い場で水遊び→浴槽で水遊び→脱衣所通り抜けてリビングで裸んぼで遊ぶ→怒られてパンツで遊ぶ→もっと怒られてやっと服を着る・・・お風呂だけでMAX2時間。

片付けは片手におもちゃを1つ持って、匍匐前進or膝歩きで片づける・・・endless片付け・・・なぜ両手で持たないの?なぜ沢山持たないの?なぜ普通に歩かないの?・・・・謎すぎる。

ベッドに入り電気を消しても→お尻でバウンド→歌を歌う→しりとりしよー!→しません!!→三男坊にちょっかいをだす→怒られてやっと静かになったら一瞬で寝息・・・寝るまで30分程。

帰宅した主人はそんな様子にため息。

「最近家に帰ると、毎日誰かが怒られてるな」

ストレスが溜まった結果

毎日毎日何度繰り返し言っても一向に改善されない。

ドリルをやったり、絵本を読んだり、一緒に遊んだり、1日の出来事を話したり、色々したいことはあるのに何も出来ずに過ぎていく日々。

毎日怒るのにも注意するのにも疲れてしまっていました。

何かをしてくれなくて罰を与えてしまう自分が嫌。禁止やおもちゃ取り上げ。こんなことばっかりしたくないのに。笑顔で優しく子供達に接したいのに、真逆な状況に疲れ切っていました。

そしてある日ついにストレス爆発!!

主人が帰宅すると同時に夜の吹雪の中、人で飛び出してしまいました。

長男が生まれてから6年間、仕事以外で、私が1人きりになる時間は数えるほどしかありません。特に三男出産前に仕事を辞めてからの1年ちょっと、1人になったのは2回程、それぞれ30~1時間。それも買い出しと試験の待ち時間という何もできない隙間時間。自由な時間はありませんでした。

久しぶりに過ごす1人きりの時間。何かできる、どこかに行ける時間ではありませんでしたが、子供達のことは気になりますが、何時までに戻らないといけないという縛りのない自由な時間。

3時間ほどカフェでコーヒーを飲みながら本を見て、リラックスして過ごしました。

帰宅後はもちろんみんな寝ていました。あとで聞いたところ、長男次男は不安がり、三男は泣き続けていたらしい。その日は1人でお風呂にゆっくり浸かり、みんなとは別室で夜更かしをしながら1人で眠りました。

次男の幼稚園の面談で

幼稚園はモンテッソーリ教育を取り入れているので、今の状況を相談しました。

次男は幼稚園では集団行動で遅れることはないけれど、一番最後。何をするにも時間がかかり、こだわりが強く、他の物を先生が勧めてもなかなか取り入れられない。伸びしろはあるはずなのに、停滞してるとのことでした。

そこで言われたこと。

「お母さんはお迎えに来た時、二人が話しかけたらしっかり話を聞いていますよね。それはとてもすばらしいことです。ただ話を聞く分動きが遅くなり、迎えに来てから園を出るまでにとても時間がかかっていますよね。モンテッソーリの考えでは規律をとても大切にします。『自由と規律』、自由にするということは責任を伴うことです。」

こんな感じの事を言われました。

幼稚園に迎えに行ってから退園するまで時間がかかっていました。話途中も何度も手が止まるので何度も声をかけていました。他の子はすぐに靴を履いて退園していくのに、うちの子供達は時間がかかる。それも悩みでした。先生方にご迷惑をおかけしているのも分かっていましたが、出来ることに対して準備を手伝うのもしたくない。子供が話をしたい時に遮るのは、子供の話したい気持ちを失くしてしまう。だから子供が話を始めたらきちんと聞くようにしていました。話を聞きながら、準備を進めるように言っていました。だから話を聞きながら退園の準備をさせること、それの何がいけないのか最初は戸惑いました。

自由と規律

自由とは

他から制限や束縛を受けず、自分の意志・感情に従って行動△する(出来る)こと。また、その様子。〔民主主義社会では、社会秩序を乱さぬ限り、その人の主体的な意志・判断に基づく言動の認められる権利を指す。

新明解国語辞典

規律とは

「きりつ 【規律・紀律】 ①人の行為の規準となるもの。 のり。 おきて。 「一が厳 しい」 ②秩序。

『広辞苑 第五版』 岩波書店

「モンテッソーリの考えでは、遊びの時間は何を選ぶか、何で遊ぶかは自由に選べます。ですがお友達の邪魔をしてはいけません。遊びの時間も決まっています。それが規律です。」

つまり、幼稚園のお迎えに行った時間は、自由な話をする時間ではない。靴を履いて荷物を持ち、先生に挨拶をして幼稚園を後にする時間。だから子供達が話始めたら、話は車の中で聞くから今は退園する準備をしなさいと伝えるべきだと先生はおっしゃりたかったんですね。

文章に書くと当たり前すぎて笑えてしまいました。

迎えに行った時、子供達がきらきらした笑顔でやってきて、今日あったことを話し始める。その表情や子供達の様子が可愛くて好きだったんですけどね。反省でしかありません。

ルールを決める

「自由と規律」

その考えをもとにして困っていることに対して改善策を考えます。

食事中

  • 自由→話をすること、何をどう食べるか、おかわりをすること
  • 規律→立ち歩かない 姿勢を正す、残さず食べる、おかわりは全てを食べ終えてから、時間制限を設ける、時間がきたらお皿を洗い始めるので、終わるまでに食事が終了しなかったら、自分のお皿は洗うこと

朝の準備

  • 自由→何時に起きるか(起きたらすぐに食事の準備はします)、出発までに準備が終われば遊んでよし
  • 規律→8:20に起こしてご飯、8:30に洗顔歯磨き、8:40に着替えスタート、8:50に出発

※何度も起こしても起きないという私のストレス緩和ために、間に合うぎりぎりの時間設定です。

着替え

  • 自由→何の服を着るか、いつ着替えるか
  • 規律→おもちゃを持たずに着替える、着替えてから遊ぶ

※帰宅後の片付け、着替えは15分の時間制限を設けました。

お風呂

  • 自由→どこから洗うか(笑)、何分入るか
  • 規律:水を出しっぱなしにしない、お風呂からでたらすぐに着替える

片付け

  • 自由→何から片づけるか、いつ片づけるか
  • 規律→片づける場所(分類ごとに分けている)、遊びながら片づけない、寝室に行く時間と消灯時間を伝え、間に合わなければ別室で寝る(我が家は主人と別寝室なので)

寝る時

  • 自由→消灯時間あるいは誰かがおやすみというまではお話をしたり、絵本を読んで過ごす
  • 規律→電気を消したら話をせず、静かにする、暴れない、歌わない

書き出してみると自由より規律が多い。

相手が子供になると親は「子供だから仕方ない」「まあいいか」になっちゃうところがあるから、色々なぁなぁになってしまったんでしょうね。その結果、収拾がつかない事態を招いてしまいました。

幼児教室での助言

ルールを決めて3週間が経過すると、

朝の準備は帰宅後の片付け、お風呂は長男順調。次男がまだ。食事終了時間も二人とも食器を洗いたくないから少しずつ時間内に食べるよう努力をしている。寝る時は長男が話し足りなくておしゃべり続く。片付けはendless・・・

まだまだ順調とはいいがたい状況を今度は幼児教室の講師に相談しました。

受けた助言は、

「鞭だけでは知能がついている年齢なので、動きません。ちょっとした飴が必要です」

「時間を決めて、やらなければ大人がさっとやってしまいましょう。ご飯は時間がきたら片づけます。お腹が減っていれば食べます。徐々に時間内で食べないと食べられなくなるということを学びます。着替えも時間内にしなかったら、ちゃっちゃと手伝ってください。お兄さんになりたい年頃。手伝われるのが嫌になって、自分でし始めます。」

「子供がすねていたり、全く動こうとしない時は感化→情報→感化です。色々注意されていても子供は聞く耳を持たなくなります。そんな時は全然別の事でいい、褒めるんです。褒めたら子供は振り向きます。そうすると、自分が伝えたい情報を与えます。子供はまた始まったと興味を失いそうになりますので、そこで最後にまた褒めます。」

2か月たちました

長男、順調です!順調の一言!この間に小学生になったこともきっかけだったのでしょうね。ぐーーーんと成長しました。

次男、軌道に乗り始めました。講師の助言がなかなか良くて、最初は手伝って着替えさせていたんです。ニヤリと笑っていましたが、三男坊と同じように着替えをさせられる自分を恥ずかしくなったんでしょうね。手伝おうとすると、必死で「手伝わないで!!出来る!!!」と言い、着替えてくれます。

終わりに

モンテッソーリを勉強して、自由に学びをさせること、子供を1人の個として尊重した行動をとることと思っていました。規律に関してはあとで読み返すと、書いてありました・・・。しかしちょっとだけ。自由ってすばらしい!!子供の感性を大事にして妨げないように子育てしたい!と浮かれていて、読み飛ばしたのでしょうね。もともと声を荒らげる性格ではないので、怒るのは非常に疲れます。叱るのも注意するのも苦手です。私が怒るばかりだった期間、子供はそれを見て思う存分に吸収し、言葉が強くなり、怒りやすくなってしまいまいた。親の言動は本当に子供の言動に直結する。だから、極力穏やかに育児を続けていきたいですね。

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